■清水が3試合連続の先制弾で主導権を掌握
「超攻撃的」が、重要な一戦をモノにした。
J2リーグは7月9日に25節が行なわれ、7位の清水エスパルスは3位の大分トリニータとの上位対決に臨んだ。大分を勝点4差で追いかける清水にとっては、アウェイでも勝点3がほしい一戦である。
秋葉忠宏監督が「超攻撃」、「超アグレッシブ」を掲げる清水は、ディフェンスにおいてもその姿勢を貫く。試合の入りで不用意な失点をしないように気をつけながら、インテンシティの高い守備で主導権を引き寄せていくのだ。23節のV・ファーレン長崎戦、24節のベガルタ仙台戦はキックオフから15分以内に先制点を奪い、試合を優位に進めていった。
この日も先制点を奪う。
キックオフから10分だった。自陣からビルドアップする大分に対して、前線から規制をかけていく。バックパスを受けたGK西川幸之介にMF乾貴士がプレッシャーをかけると、プレゼントパスが足元へ入ってくる。背番号33は冷静にゴールへ流し込んだ。乾はこれで3試合連続ゴールだ。
ボールを動かしてくる相手に対して、自陣にブロックを敷くのではなく高い位置からプレッシャーをかけていくのが、清水が貫く「超攻撃的」な姿勢だ。攻撃力がクローズアップされることの多い清水だが、高強度の守備と素早いトランジションも徹底されている。