FW興梠慎三が第２０節FC東京戦でＪ１通算５００試合出場を達成した。
この記録は史上１０人目となるがフォワードの選手としては初となる数字だ。２００５年に鹿島アントラーズからプロ生活をスタートさせ一歩ずつ積み上げてきた１９年目の軌跡でもある。
興梠は「フォワードの選手として初は嬉しい。こんなに出場できるのは大きな怪我も少なく、どんな監督が来ても試合に絡めることができたことでこの結果になったと思いますし、丈夫な体に産んでくれた親にも感謝したい。そして今まで携わってくれた監督、選手には感謝の気持ちでいっぱいです」と話すと、「個人としての目標は、ここまでにして、過去一番、タイトルを獲った選手を目指したい。誰だろう？いっぱい獲った人は、ヤット（遠藤保仁）さんとか、満男さん（小笠原）とか。僕もある程度は運良く獲っていますが、（その）数を越していきたいですね」と続けた。
この試合では６６分までプレー。節目を自らのゴールで祝うことはできなかったが１４分にはビッグチャンスを作った。MF関根貴大のスルーパスを受け、相手DFに足をかけられながらも倒れずに踏ん張り左足で振った。惜しくもポストに嫌われゴールとはならなかったが「あそこでフォワードが倒れてはダメ。チャンスがある限りは決め切れらなければいけないので悔しいですね…」と、ストライカーとしての矜持を覗かせると「踏ん張れる力はコンディションが良い証拠だと思います」と語った。
大きな怪我と言えば北海道コンサドーレ札幌（２０２２シーズンに期限付き移籍）に在籍時には右膝内側半月板損傷のため手術を行っているが、そこから復活を遂げている。「（体の）いろいろなところが痛いが、やれる程度の怪我なので、あとはコンディションを落とさないよう維持するだけです」と、怪我と向き合いながら、試合に出る喜びを噛みしめる。
また背番号３０の原動力となっているのがサポーターの後押しとチームメイトへの思いだ。
「キツイ中でもサポーターの応援に奮い立ちますし、やらなければいけない気持ちになります。ピッチに立てない選手は悔しい思いをしているので、その選手たちの分まで、中途半端なプレーはできないので頑張らなければいけない」
