日本代表の６月シリーズが終了した。６－０でものにしたエルサルバドル戦に続き、ペルー代表にも４－１で快勝と、最高の形で連勝を果たした。次回の活動となるドイツ代表とのカタール・ワールドカップ以来の「再戦」となる９月もにらみつつ、何が見え、どんな展望が描けるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■替えが利かない遠藤
――初戦では出場しなかった遠藤航のペルー戦は、どう評価しますか。
大住「絶好調だったね。この１年間を振り返っても、日本代表でこれほどのパフォーマンスはなかったというくらい良かった。カタール・ワールドカップではパフォーマンスは低かったけど、今回はようやく終わるシーズンの集大成という感じで、本当にすごかった。僕は休ませてあげた方が良かったと思っていたけど、素晴らしいパフォーマンスで締めくくって、短くなりはしたものの気持ち良く休みを過ごせるんじゃない」
後藤「エルサルバドル戦では、丸々休ませてもらったからね。ペルー相手に、どんどんボールを取りにいってたもんなあ。」
大住「遠藤は替えが利かないかな。でも攻撃陣は選手や組み合わせを変えても、相手や試合展開によっては、より力を発揮するパターンがあるかもしれない。それくらいに高レベルのアタッカー陣がそろってきて、選ぶ森保一監督は本当に大変だろうと思うよ」
後藤「全員がずっと調子が良いわけじゃないし、いろいろなことが起こり得る。３年後のワールドカップ本大会の頃には、ガラリと入れ替わっているかもしれないよ」
大住「それはそうなんだけど、これほど攻撃陣の層が厚いのは、日本代表史上初めてのことだよね」
後藤「確かに、こんなに強い日本代表を見るのは初めてだよ」
大住「経験もあって、国際的に力を出せる選手がこんなにそろっていることはなかったからね」
