■静岡学園卒のドリブラー、今季リーグ戦では8試合無得点

 2003年7月16日、滋賀県生まれの古川は、京都サンガU−15から名門・静岡学園高に進学すると、3年時には背番号10を付けて全国舞台で切れ味鋭いテクニカルなドリブル突破を幾度となく披露して大きな注目を集めた。

 高校卒業後の2022年に当時J1だったジュビロ磐田に加入すると、リーグ戦7試合に出場し、10月12日の第27節・横浜F・マリノス戦でJ1初ゴールを決めるなど“切り札”として持ち味を発揮した。チームがJ2降格となった今季は、リーグ戦で8試合に途中出場するもノーゴールと苦しい時期が続いていたが、この日のゴールが待望の今季初得点となった。

 ゴール後は満面の笑みを浮かべてサポーターの声援に応えていた古川。自らの公式ツイッターでも「今シーズン初ゴール。みんなに頭叩いてもらうのが好きだったりします。」と綴って余韻に浸っており、スランプ脱出を強く印象付けた。

 この日の逆転勝利も虚しく、ルヴァンカップはグループリーグ敗退となったジュビロ磐田だが、J1昇格を目指すリーグ戦はまだ半分以上残っている。その中で古川がチームを救う働きを見せる。そう周囲に思わせるゴールだった。

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