6月6日、ヴィッセル神戸はバルセロナと国立競技場で対戦した。この試合は、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタにとって特別なものとなった。
7月1日のJ1リーグ戦を最後に神戸を退団することが決まっているイニエスタは、古巣との試合に先発出場。キャプテンマークを巻いてピッチに立った。
現在39歳という年齢を感じさせないプレーを、世界最高峰のクラブ相手に見せつけた。その美技は、観客にもバルセロナの選手や関係者にも、心に訴えるものがあった。
後半35分に途中交代でピッチを去る際には、大きな拍手がピッチに降り注いだ。そして、バルセロナの監督でかつての盟友であるシャビ監督とピッチ横でハグをした。
試合は0-2で敗戦した。しかし、その誰もがイニエスタの一挙手一投足に注目していた。そして試合後にサポーターに挨拶に行く際には、その観客席からの“愛情”に応えるようにして号泣したのだ。その涙は日本でのこれまでを思い出して流したもので、別れを惜しむかのように深くお辞儀も見せた。