■見据えるACL決勝の後
シーズンが開幕してから追加登録されたカンテ(スペイン生まれ、ギニア代表)は、長期間試合に出場していなかったためにコンディション不良が続いていたが、ようやく出場できるようになったと思ったら、その2試合目の札幌戦(4月15日)に交代出場してすぐに退場処分となり、この川崎戦には出場できなかった。しかし興梠の交代要員としてはカンテが欲しいと考えたスコルジャ監督は札幌戦の4日後に行われたルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦に先発で使い、なんとかコンディションを上げてリヤドでは終盤の交代選手として使った。
「ACL決勝が終わったら、固定チームでの戦いを考え直し、試合によってメンバーを変えていくなど、次の段階に進みたい」
4月中旬、スコルジャ監督はこんな話をした。浦和で仕事を始めて3か月半、スコルジャ監督は自分のサッカーを注入しつつ、ACL決勝に向けてのチームを固め、守備を安定させることによって選手たちに自信を植えつけてきた。そしてJリーグでの負けない戦いのなかで、選手たちはがまん強く戦っていれば結果はついてくるというメンタリティーをもつに至った。そのメンタリティーこそ、5月6日、埼スタでの第2戦に向け、浦和がもつ最も重要な武器ではないか。