■「やっぱり僚太がいれば自分は輝ける」
そのゴールのイメージとしては、「プルアウェイというか膨らんで、自分のジャンプする空間を作るイメージ」があったという。そして、「そこに出してくれるか、という勝負だったんですけど、あいつとはずっとやってるんで、必ず出してくれると思ってましたし、僚太にもさっき聞いたら、“悠さんだけは動いてくれてるってのが分かった”って言ってくれた」と言葉を弾ませた。視線が向けられずとも、2人の信頼と理解がゴールを生み出したのだ。
だからこそ、「やっぱり僚太がいれば自分は輝けると思いましたし、なかなか2人で出られる回数がまだ少ないので、まだまだ僚太がいれば自分はゴールができる」とも言い切るのだ。
その信頼の裏には、大島の技術とセンスがある。アシストになったパスについて、「出す方も難しいと思いますよ。自分のジャンプ力だったり、自分のプルアウェイの空間を作るイメージすべてをあいつが分かってくれてないと。少しでもボールが長かったり強かったり、ずれていたらああいうヘディングができなかったんで」と説明するからだ。
また、前節のアビスパ福岡戦では、登里享平が6年ぶりとなるリーグ戦のゴールを決めてチームに勢いを付けて3-1での勝利を導いていたが、小林は「やっぱりめちゃくちゃ刺激を受けましたよ」。そして、「ノボリが決めたってすごい嬉しかったですし、俺も負けてられないって。怪我が続いて貢献できていなかったんで、今日は決めてやるって」と、やはり長く共にやっている左SBの存在が大きかったことも明かした。
(取材・文/中地拓也)