川崎FW小林悠が明かした、試合前に大島僚太と交わした「阿吽の呼吸のやり取り」。大島が視線を向けずともゴールを奪ったワケ…「僚太がいれば自分はゴールができる」の画像
川崎フロンターレFW小林悠がゴールを決めて喜ぶ選手 撮影:中地拓也

 5月3日、川崎フロンターレが劇的な勝利を収めた。昨年は敗れたアウェイでの京都というカードで、90+4分までスコアレスで推移しながらも、小林悠大島僚太からのパスに合わせてゴールネットを揺らしたのだ。

 その瞬間、2人だけの空間ができているようだった。大島がボールを持つも、視線は小林には向けられていない。それでもボールは背番号11へと向かい、そして、見事に合わせた。出し手も受け手も簡単なものではなかったが、それを、最も大事な場所で見事に合わせたのだ。

 試合後、小林が「長くやっているからこその阿吽の呼吸じゃないですけれどもそういう得点だと思いますし、2人にしか分からない感覚のゴールだったと思うので、やってて楽しかった」と語る言葉には、力強さしかなかった。

 その大島には、試合に入る前から「試合に出たら“絶対に俺に出せ!”ってことは言ってた」という。背番号10の返答は、「分かってます」。ゴールが阿吽の呼吸ならば、試合前のそのやり取り自体も阿吽の呼吸だったはずだ。

 その大島がボールを持った際には、「自然と(体が)動きました」と語り、「念を“出せ、出せ、出せ、僚太出せ”と送りながら動いた」と続けた。「間接視野で俺のことを(見ていることが)分かってたんで、でも出るなって思っていた。やっぱりすごいですね」と、背番号10を称えた。

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