川崎フロンターレが今季リーグ戦ではじめての先制点を奪った。4月23日に等々力に浦和レッズを迎えて行われたリーグ戦第9節でのこと。前半を0-0で折り返した後半開始直後の48分の場面だった。
決めた脇坂泰斗は通常とは違う動きの末の得点だったと振り返る。きっかけは浦和の特徴を突いた、意図のある崩しだった。
「相手の両サイドバックはすごく攻撃的な特徴がある選手なので。そこの背後を狙っていこうという狙いがあったので」
そう話す脇坂は「前半からジャブのような形で(裏を)取ってて、それを後半も続けていこうっていうところで」入った後半の開始直後。「アキさん(家長昭博)がすごいいい形で背後を取った」場面だった。
脇坂はこの場面で普通とは違う動きをしている。
「普段の僕だったらマイナスで待ちがちだと思うんですけど、何かあの瞬間は、というか、気持ちのところか、分かんないんですけど。ゴール前に入って行こうと思って」
自分でも説明ができないという感覚的な動きをした脇坂にクロスが入る。
「と、思ったらいいボールが来て、自分のももに当たって。たまたま、ももに当たったのも見えてたし、ずっとボールの動きが見えたので。体が反応したというのが正直なところです」
太ももに当たった偶然と、その後のボールの動きを見極めたシュートがチームにとって待望の先制点となった。
「やっぱり怖いところに入っていくっていうのが大事だなというのは、改めて感じましたし。高さがあったりとか、強さがあるタイプではないんですけど、ああやってゴールを取れるので。次につながるようなゴールだったと、個人的にも思います。ああやって入れば、何か起きるんだなって感じました」