■狙い通りに機能せず
ウルグアイ戦、コロンビア戦を通じて、若いDFたちは守備面では全員がよく頑張っていたものの、攻撃のサポートまでは手が回らなかった。そのため、日本代表の攻撃はまったく機能しなくなってしまった。
酒井が不在の右サイドバックでは菅原由勢(AZアルクマール)が2試合とも先発出場。ウルグアイ戦で橋岡大樹(シントトロイデン)が89分に交代してアディショナルタイムを含めて4分プレーしただけで、菅原が2試合を通じてほぼフル出場した。
一方、左サイドバックはウルグアイ戦では伊藤洋輝(シュツットガルト)がフル出場。コロンビア戦では初招集のバングーナガンデ佳史扶(FC東京)が先発したが、後半に負傷したため、その後はセンターバックで先発していた伊藤が再び左サイドバックに回った。
だが、両サイドバックは狙い通りには機能しなかった。
右サイドの菅原は前線のスペースを狙った鋭いスルーパスを何本か通してチャンスメークしてその才能の片鱗を見せたが、左サイドの伊藤はこれまで代表ではセンターバックとして出場していたが、サイドバックとしては初めてだったためうまく機能しなかった。左サイドハーフの三笘薫(ブライトン)との間でコンビネーションを作るべく、さまざまな工夫はしたものの2人の関係性はまだまだだった。
また、コロンビア戦で先発したバングーナガンデ佳史扶はまだ21歳で、J1での経験も浅い選手だ。縦への突破力やフィジカル的な強さは見せたが、攻撃に加わる余裕はなさそうだ。