森保一監督率いる日本代表が、新たなスタートを切った。カタール・ワールドカップでもあと一歩まで迫ったベスト8以上の成績を目指して、森保ジャパンの2期目に入った格好だ。結果はウルグアイ代表(3月24日@東京・国立競技場)と1-1で引き分け、コロンビア代表(3月28日@大阪・ヨドコウ桜スタジアム)に1-2で敗れたが、この第一歩の実情はどのようなものだったのか、南米の強豪相手の2試合から、ベテランのサッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が解析する。
■リスタートでの注目点
――森保一監督の第2次政権のスタートで、どんな点に注目しましたか。
大住「次のワールドカップまで3年ちょっとしかないし、今年の11月には予選が始まる。来年にはアジアカップもあるし、それほどのんびり若手を試してというか、育てながら戦っていくわけにはいかないと思う。ただ、監督もそうだし、選手の年齢的にもベースはある。ここから積み上げていくんだろうなと思っていたしそのためのチャレンジ、トライなんだろうけど、それがこの2試合ではまったく機能しなかった。逆に、今まで良かったところが消えてしまったような気がする」
後藤「今回のメンバーの選考では、満30歳を限度として、それ以上の選手には一応お休みいただいた。カタール・ワールドカップでのメンバー構成では、前線の方には若い選手が多くいたからそのまま残ったけれど、ベテランが多かった後ろの方では機械的に新しいメンバーがいっぱい入ってくることになったよね。だから、経験の少ないDFがいっぱい入って大丈夫なのか、というのが注目点だった。2番目はやはり、一番人材が足りなかったトップの選手。何人か入ったCF候補がどこまでできるかな、ということだった。3つ目が、ヨーロッパで調子の良い選手がたくさんいるので、彼らが良いプレーを見せてくれたら楽しいだろうな、というところですかね」