UEFAカップでの驚き

 2006年の3月にUEFAカップ(ヨーロッパリーグの前身)の準々決勝、FCバーゼル対ストラスブール(フランス)の試合を観戦に行ったことがあります。この年の1月に日本代表の中田浩二が移籍したばかりで、すでにDFとして活躍していたのですが、残念ながらストラスブール戦は負傷のため欠場でした。

 試合前にクラブのアンセムが流れ、大型スクリーンにはその歌詞が映し出されました。スイスの北西部にあるバーゼルはドイツ、フランスと国境を接しており、スイスのドイツ語圏の中心都市です。ですから歌詞はドイツ語のはずでした。

 しかし、その歌詞を見ると、たしかにドイツ語なのですが、単語やスペルが普通のドイツ語とは明らかに違うのです。「ああ、スイスのドイツ語というのはこんなに違うのか!」とびっくりした覚えがありました。

 国際列車の車内でスイス訛りのドイツ語を聞いたのは、その6年後ということになります。

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