●新加入選手が「一発解答」の岡山
J2デビュー戦で2ゴールの後藤が話題をさらったが、岡山の白星発進に触れるべきだろう。
最終盤に2失点を喫するまでは、申し分のない試合運びだった。26分、昨シーズンチーム最多10アシストの河野涼祐の右CKから、空中戦に強いCB柳育崇がヘディングで競り勝つ。ゴールへ向かうボールに反応したのは、ジェフユナイテッド千葉から期限付き移籍の櫻川ソロモンだ。左足でシュートコースを変え、ネットを揺らした。それぞれの選手の特徴が結びつき、先制点が生まれた。
31分の2点目も、チームの強みが発揮されたものだ。
CBヨルディ・バイスのフィードを田中雄大が落とすと、櫻川のシュートが右ポストを叩く。ここからさらに2次攻撃を仕掛ける。ガンバ大阪から期限付き移籍のFW坂本一彩が、ペナルティエリアバ内左から狭いコースを打ち抜いた。
前半を2対0で折り返した岡山は、54分に3点目をゲットする。自陣からのビルドアップで相手のプレスを剥がし、MF佐野航大が左サイドから持ち出す。坂本を経由したボールはペナルティエリア内右の櫻川にわたり、GKに弾かれた櫻川のシュートを佐野がプッシュした。
試合後の木山監督は「最後のゲームの締めかた」を課題にあげた。最終盤の2点はもったいなかったものの、J1昇格候補同士のアウェイゲームで、勝点3を持ち帰ることができたのは評価すべきだ。