2023年のJリーグが開幕する。J1リーグは17日の横浜F・マリノスと川崎フロンターレの対戦を皮切りに、熱いシーズンに入っていく。今季のJ1の見どころはどこにあり、最後に笑う、あるいは泣くのはどのチームになるのか、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■昨季王者の現在地
――いよいよ2023年シーズンのJリーグが始まります。
後藤「まずはスーパーカップから、無事に始まりましたね。お客さんもたくさん入って、声出し応援が可能になって。僕としては紙のメンバー表がまた出されるようになったのが一番うれしいんだけど(注・昨年まで感染防止のためメディア向けのメンバー表配布が中止されていた)、元に戻ってきたなという感じですね。コロナ前にはJ1の1試合平均の入場者数が2万人を超えていたけど、無事にそこまで回復できるかは大きな注目ポイントだね」
――スーパーカップで登場した、昨季王者の横浜F・マリノスは今年も強そうでしょうか。
大住「そんな感じでもないね。一言で言うと、変化がないんだよね。スーパーカップでも去年と同様に右に水沼宏太、左にエウベル、真ん中にアンデルソン・ロペス。トップ下には西村拓真がいて、後ろからどんどんボールが入ってはいく。でも、去年ほどの“こんな手もあるのか”と驚くような感じではない。ちょっと手数が減ったという感じ」
後藤「強豪チームは最初からピークの状態である必要はないし、開幕1週間前であることを考えても、あんなものかな、と僕は感じたけど。ただ一番問題なのは、サイドバックがそろってケガをしていること。GKもオビ・パウエル・オビンナに変わったばかりという事情などいろいろあって、まだ本調子じゃないのかなという感じは受けた」