■毎回の全員帰国は不要

 それなら、オマーン戦のような悪条件が重なる試合にはヨーロッパでプレーする選手は帰国させず、国内組だけで戦えばいい。ワールドカップ本大会では国内組の選手たちも十分に活躍できたし、昨年のEー1選手権では国内組だけの日本代表が韓国を圧倒した。それなら、オマーン・クラスの相手であれば、コンディションの良い国内組だけで戦う方が良い結果を期待できるはずだ。

 そして、国内組が公式戦を戦っている間、海外組の選手はヨーロッパの活動拠点に集合してトレーニングを行えばいい。試合なしのトレーニングであればじっくりと戦術的な練習ができるだろうし、必要であれば海外組だけの「選抜チーム」で親善試合(練習試合)を行えばいい。マッチメークが難しいようだったら、対戦相手はクラブチームでもいい。

 もちろん、メディアにおける露出を増やすためには海外組を含む最強チームが国内で試合をする機会も必要だろうし、オーストラリアや韓国、イランといった強豪国相手の試合ならやはり最強チームを組む方がいいが、そのあたりは代表監督が諸条件を勘案して決めればいいことだ。

 少なくとも、毎回全選手を帰国させないようにするだけでも移動の負担を減らすことはできる。その際に、招集しなかった選手をヨーロッパの活動拠点に集合させればいいのだ。

(3)へ続く
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