■Jリーグの大きな特徴
たしかに、「ビッグクラブ」が存在しないところが、Jリーグの特徴だった。
浦和レッズのような大きなスタジアムを使用し、多くのサポーターを動員できるクラブが成績面ではそれほど成功せず、かつては地方都市をホームタウンとする鹿島アントラーズやジュビロ磐田が優勝を争った時代があった。
ここ数年のJ1リーグは、川崎フロンターレと横浜F・マリノスがタイトルを独占している(過去6年間で川崎が4度、横浜が2度優勝している)。しかし、川崎の本拠地、等々力陸上競技場は収容人員が2万7000人程度と中規模のスタジアムであり(約3万5000人程度への改修計画が決まった)、一方、横浜の本拠地、日産スタジアムは日本最大のスタジアムではあるが、サッカーの試合が見にくい構造の陸上競技場で観客動員がうまくいっているとは思えない。
つまり、Jリーグにはヨーロッパの5大リーグにあるような「ビッグクラブ」は存在しないのだ。