J2の清水エスパルスは21日、野心的なプロジェクトを発表した。頂点に立つための、天下人との異色のコラボレーションだ。
清水は21日正午ちょうど、反撃の”狼煙”を上げた。その”狼煙”とは、ツイッター公式アカウントに投稿した一枚のイラストだ。
描かれているのは、黄金の甲冑に身を包んだパルちゃんの姿。その足元には、クラブのエンブレムとともに、葵の御紋と「IEYASUKOU」の文字がある。投稿に添えられたのは、「徳川家康公×清水エスパルス コラボレーション企画実施のお知らせ」との文言。江戸幕府を開いた“天下人”とのまさかのコラボ企画の発表だった。
清水はクラブ公式ホームページで、企画についてアナウンス。「家康公は少年期、壮年期、老年期と生涯のうち三度、静岡市(駿府)に居住し、約25年を過ごしました」などと記し、今回の企画へつながったことを説明した。今回発表されたイラストがプロモーションに活用されるなど、さまざまなイベントが用意されているという。
家康公パルちゃんは、実は前日からこっそり登場していた。20日のリーグ戦日程発表にあたり、清水もスマホの待ち受け画面にできるようにスケジュール一覧をSNSで投稿。その一部に、徳川家康が若かりし頃に着用した黄金の「金陀美具足」をまとったパルちゃんの姿が描かれていたのだ。
今月スタートしたNHKの大河ドラマ『どうする家康』は、言うまでもなく徳川家康が主人公。さらに、J2今シーズンの開幕戦と最終戦を、清水は水戸ホーリーホックと戦う。水戸は徳川御三家のひとつ、水戸徳川家の居城が置かれた場所。奇縁とも言うべきか、耳目を集める“徳川ダービー”が戦国J2の開幕を告げ、幕を引くことになるのだ。