■求められるスケールの大きなプレー

 ただ、残念なのはその大きな体をまだ十分に生かし切れていなかったことだ。

 大きな体を持て余して体のコントロールができないというわけではない。走力もあり、動きのバランスも良い。だが、自らの高さを生かす“スケールの大きなプレー”ができていなかった。

 だが、逆に言えば、その“スケールの大きなプレー”を身に付けることができれば、大きく“化ける”可能性を秘めているということにもなる。

 最近はどんなカテゴリーでも大型選手は多くなっているが、198センチという高さはやはり貴重なもの。清水エスパルス入団が決まっている森重が、これからどのように育っていくのか、注目したい。

 大津のキャプテン、小林俊瑛も身長が191センチある選手だったが、こちらは長身のわりにトップに張るだけではなく、左右のスペースに流れてパスを引き出したり、相手のラインの裏に走ったり、あるいは収めた後に反転してそのままドリブルで持ち込んだりと、CFとしてのプレーの幅が広く、いわゆる総合的なCFタイプだった。

 小林もJリーグ入りを噂されており、即戦力になりそうなタイプの選手だ。

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