浦和レッズは、FWキャスパー・ユンカーの名古屋グランパスへの期限付き移籍が内定したと発表した。このアナウンスを受け、ユンカー自身もファンへ向けて別れと感謝の思いをSNSにアップ。その投稿が、さらなる悲しみと感動の波紋を広げている。
来日した2021年には、シーズン途中の加入ながらリーグ戦21試合に出場して9得点。翌2022年は同じ21試合出場で、7得点だった。2シーズンとも2ケタ得点には届かず、決して大爆発したとは言えない。
だが、人気は相当に高かった。その理由は、ピッチ内をも上回る、日常生活での日本への適応だったかもしれない。
ツイッターでは、日本語で投稿する。異文化に飛び込んだばかりながら、日本のファンを大喜利へと引きずり込むセンスと知性は抜群だった。
そのSNS上では、ラーメンにドはまりしたことを告白。もはや日本のソウルフードと言ってもいいラーメンへのユンカーの愛は深く、専門店をクラブへのスポンサードへ引きつけるほどだった。
もちろん、それもクラブとファンとのつながりがあってこそ生まれたものだ。名古屋への期限付き移籍発表に際し、浦和を通じて「来日を歓迎してくれたみなさま、そしてまるで母国にいるようなサポートをしてくれたファン・サポーターのみなさまに感謝を伝えたいです。ありがとうございました」とのコメントを出したが、それでユンカーの気持ちが収まるはずもなかった。