■各地を流浪するリーグ戦

 大学サッカーのファンはたしかに少ない。関東大学リーグなどでも“一般のファン”というのは少数派である。

 そもそも、最近は大学リーグの試合が各大学のグラウンドで行われることが多い。そうなると、会場までのアクセスも悪いし、ちゃんとしたスタンドのないグラウンドも多いので観戦環境も悪くなってしまう。

 10年ほど前までは、関東大学リーグといえば東京の味の素フィールド西が丘が“聖地”のような存在だった時期がある。だが、次第に大学リーグは各地の会場を流浪して、今では大学のグラウンドで行われる試合が多くなったのだ。

 つまり、大学連盟関係者は最初から「一般のファンが来場する」ことを想定していないのだろう。

 スタンドで声をからして声援を送るのはサッカー部の控え選手ばかり(かつて、あの長友佑都が明治大学の応援で太鼓をたたいていたというのは有名な話だ)。あとは大学のOBや父母たちが熱心に観戦している……。一般の観客はそんな中で肩身の狭い思いをして観戦しているが現実だ。

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