■4年後以降も見据えて

 オリンピックやワールドカップのような大規模スポーツ大会を21世紀にも開催し続けていくためには、「持続可能性」の問題を避けて通るわけにはいかない。

 スタジアムはなるべく既存のものを使用すべきだし、新設する場合には後利用を考慮に入れなくてはならない。そうでなければ、大規模スポーツ大会はロシアやカタールのような専制的政治体制の国でしか開催できなくなってしまう。

 次回大会は大規模スタジアムが数多く存在する北アメリカ大陸での開催。2030年大会開催地の有力候補はスペイン・ポルトガル(共同開催)か南米4か国共同(アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリ)で、いずれもサッカー熱が極めて高い地域だから、既存施設も多いし、スタジアムを新設しても後利用は十分に可能なはずだ。

 FIFAが、金儲けよりもサッカーというスポーツの将来のことを真剣に考える組織になってくれるといいのだが……。

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