■あと30年でW杯優勝を目指すために
――日本サッカー界がやるべきことは多いですね。
後藤「今回はゲーム戦術がうまくはまってドイツとスペインに勝ったけど、やはり力と技術に大きな差があったことは間違いないわけだよね。本当に常にべスト8まで残って、その上まで行こうと思ったら、ゲーム戦術じゃなく時には圧倒してドイツに勝てるくらいの力にならないと。日本サッカー協会は2050年までにワールドカップで優勝を目指すと言っているけど、今回のような勝ち方をしている間は無理だよね」
大住「真っ向勝負をして、お互いに目の色を変えてチャンスをつくり合う試合で勝てるようになったかというと、まだ全然なっていないから。前半死んだふりして後半に点を取って、という勝ち方だった」
後藤「それができたのは、すごく見事なことだったけどね。昔はそういう状況でも手も足も出なかった。そういうことができるようになっただけでも、すごいことなんだけどさ」
大住「ただ結果だけ見て、ドイツとスペインに勝ったから良い、というものじゃないんだよね」
後藤「最初に大住さんが言ったけど、コスタリカ戦に勝っていれば、スペインとの第3戦で選手を休ませて、ラウンド16でクロアチアに勝てていたかもしれないんだよね。その点だけは、僕は絶対に強く指摘しておきたい。そこだけは森保一監督に考え直してほしいな、と思うんだ」
大住「あれは計算違いだったと、僕は思うんだよね。あのメンバーで勝てると思っていたんだよ」