■「ずっとポテンシャル、ポテンシャルと言われ続けて気付いたら30歳になってるんで(笑)」

 4年後に日本代表を勝たせるGKの座を掴むために必要なことを、自身に課す。
「ヨーロッパで結果を出すことじゃないですかね。それが絶対に必要なわけじゃないですけど、たとえば(鎌田)大地みたいにELを獲るとか、目に見えたタイトルを獲ったGKって日本人でなかなかいないと思うんで、世界にアピールできるような結果を残すことができれば、4年後のW杯というのは近づいてくるかな」

 シュミットの強みは高身長を生かした守備範囲の広さと、フィールドプレイヤーと一緒にビルドアップに参加できることだ。ドイツ遠征でも、最後尾からの正確なフィードで見ていた人をうならせた。

 その滞在能力に期待する声は多いが、「ずっとポテンシャル、ポテンシャルと言われ続けて気付いたら30歳になってるんで(笑)、どうにか、ポテンシャルを発揮できないまま終わったってならないように、頑張りたいなと思います」。

 シュミットのJリーグでの最後の試合は、ユアスタで鹿島アントラーズに大敗したゲームだった。その悔しさもバネに、今はベルギーで守護神の座を掴んでいる。カタールでの悔しさを、2026年に北米で晴らす。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4