■ドイツ戦の後半は攻略のヒントになるか
そんなスペインだが、ドイツ戦の後半はやや失速。前半は相手がミドルプレス気味だったが、ハーフタイムを挟んでからプレッシングの位置とスピード、そして強度を上げられると、ビルドアップを封じられる場面が増えていた。それに伴って自分たちのプレー強度も落ちてしまい、攻撃の質は下がっている。それでもなお高クオリティを保っているので恐ろしいのだが。
ドイツとしては、スピードが強みのティモ・ヴェルナーが負傷することなくメンバー入りしていれば、さらに脅威を与えられたことだろう。日本には浅野拓磨や前田大然がいるため、彼らの存在はスペイン戦でカギになるはずだ。
ただ、日本がドイツのように高強度かつ高精度なハイプレスを持続させるのは、少し厳しい部分がある。スペイン戦ではほとんどの時間でボールを保持される可能性が高いため、体力の消耗はかなり激しいはずだ。従って、どの時間に強度を上げて奪いに行くのかを明確に設定しておく必要があるだろう。
スペインは、日本を破ったコスタリカ相手に7得点を挙げていることもあり、同じように大量失点する可能性も低くない。だが直接対決ではまた違った噛み合わせになるのがこのスポーツの醍醐味だ。森保ジャパンには再びのジャイアントキリングを期待したい。