■11月23日/カタールW杯 グループE第1戦 日本代表2ー1ドイツ代表(ハリファ国際スタジアム)
日本代表の劇的な逆転を導いたのは、後半アタマからのシステム変更だ。4バックでスタートしたものの、前半はドイツのワンサイドゲームに。そこで森保一監督は、冨安健洋を入れて3バックで残りの45分間に挑んだ。
指揮官の大胆な采配は、その後、早い時間帯に次々と攻撃的なカードを入れた部分にも表れていた。そして、その最初のカードが後半12分に浅野拓磨と三笘薫を入れたことだ。その三笘が、同点弾を演出する。1点ビハインドの後半30分、左の大外でボールを受けた三笘は、中に切れ込むようなドリブルをする。相手選手3人を引き付けたうえで、その背後を取った南野拓実にスルーパスを通す。背番号10が放ったシュートはドイツ代表GKノイアーに弾かれるも、そのこぼれ球を堂安律が押し込んでスコアをイーブンに戻して見せた。
この場面について三笘は、「最初のズーレ選手の対応を見て縦に警戒するのは分かっていたので、次も縦を切っていたので、中に食いついた瞬間、ギャップもできていたので、そこを拓実君が素晴らしい動きをしてくれた」と説明。さらに、「僕の力ではない」と謙遜してみせた。
とはいえ、「ウイングバックでしたけど、行くところは行かないと」と強気の姿勢を持っていたからこそ、生まれた得点だった。