■守備とのバランス

大住「久保が左サイドに張り付いて、縦に行くか内に行くだけなら、三笘薫を起用した方がいいかな。久保は偽左ウィングというか、以前に香川真司がやっていたように、あそこから内に入っていって最後の崩しのパスを出すとか、シュートを打つのが、本当は一番の持ち味だと思うんだけど」

後藤「今回のメンバーで久保がそれをやっちゃうと、南野がすごく守備をするわけじゃないし、田中碧は状態が悪かったし、後ろにいるのはあまり経験のない伊藤洋輝だから、左サイドの守備ができなくなってしまったんじゃないかな」

大住「南野は、守備をよくやっていたんだよ。ただ、久保の空けたポジションを埋めないなあと思いながら見てはいた」

後藤「久保自身も、日本がボールを持てている時間ならポジションを変えても良いけど、攻められている時間には守備をするしかないと覚悟を決めたんじゃないかな」

大住「久保は体も大きくなったよね。背が伸びたんじゃないかと感じるくらい」

後藤「ゴール近くでうまく相手からボールを奪ってシュートをした場面があったけど、守備に入っていくタイミングが非常に良かった。FC東京のU-18にいる頃にも、守備に行くタイミングが本当にうまい選手だなと思った記憶があるよ」

大住「いつ足を出すかタイミングが分かっているんだよね」

後藤「右と左、どちらから行くと相手が嫌がるかも考えている」

大住「考えているし、本能的にも分かっている。それも才能だと思う」

(5)へ続く
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