■後半アディショナルタイムに劇的逆転
この試合で先制したのはセレッソ大阪だ。スコアレスで前半を折り返すと、後半8分にFW加藤陸次樹がゴールネットを揺らす。広島DF佐々木翔がGKへ戻したボールを若きストライカーがカット。そのまま1対1に持ち込み、見事に決めて見せた。
負けられない広島は、後半途中に得た数的有利の状況を生かして猛攻を仕掛けるも後半アディショナルタイムに。そしてこの時間帯にドラマが訪れる。9分あったアディショナルタイムに、広島FWピエロス・ソティリウがPKを含む2得点を決めて土壇場での逆転勝利を飾ったのだ。
広島にとっては、劇的な形で初めて掴んだルヴァンカップのタイトル。そして、セレッソにとっては悔しい思いとなった2年連続でのルヴァンカップの決勝。勝ち負けによる感情の差はもちろんあるが、両チームのサッカーへの思いが共に強いことが示された一戦だった。