10月22日、国立競技場でルヴァンカップ決勝が行われた。この試合を前に、サッカー界に悲報が入った――。
10月21日、J3テゲバジャーロ宮崎は、元日本代表FWで所属する工藤壮人さん(32)が亡くなったと公表した。10月2日の練習時間外に体調不良を訴え、翌3日に医療機関を受診。その検査の結果、水頭症の診断を受けて入院し、11日には手術を受けていた。そして17日から集中治療室(ICU)での治療に専念していたという。
工藤さんは、2017年と2018年の2年間、サンフレッチェ広島に所属。その広島が、逝去した翌日に大事な試合をするとあって、チームはルヴァンカップ決勝の舞台となった国立競技場のベンチに、「KUDO」「9」と書かれたユニフォームを掲揚。さらに、試合前には選手や観客も含めて全員で黙とうを捧げていた。
工藤さんに追悼の気持ちを捧げたのはサポーターも同じだ。サンフレッチェ広島のサポーターは、巨大モニターの下部に横断幕を掲示。そこには、「工藤壮人の魂は永遠に俺達と共に」と書かれていた。
そして、セレッソ大阪もサポーター席の一番前に横断幕を表出。「工藤壮人を俺たちも忘れない」と言葉をピッチに、そして、天に捧げた。
チームに関係なく、Jリーグが「ワンチーム」になって、“サッカー人”へ気持ちを一つにしたのだ。