■城福監督が鍛える東京V
さて、持ち味は十分に発揮した新潟だったが、東京Vはその新潟相手に見事に競り勝った。東京Vはこのところ好調で、新潟戦の勝利によって9月21日の第31節延期分の水戸ホーリーホック戦から5連勝。新潟戦を終えた時点では、他力ながらまだ参入プレーオフ進出(6位)の可能性が数字上は残っていた(翌日、可能性は消滅)。
東京Vの城福浩監督は「自分たちもしっかりボールを握ってビルドアップすることを目指している」と言うが、現時点ではチームの完成度が違う。
新潟がボールを回しながら、サイドに展開してクロスを入れてくる。
だが、東京Vにとってある程度ボールを持たれるのは想定内だったのだろう。しっかりとゴール前を固めて新潟の選手にペナルティーエリア内の深い位置を取らせなかったので、新潟はなかなか決定機がつかめない。
そして、東京Vは新潟のDFの立ち位置を見てDFとDFの間のコースに顔を出すトップの河村慶人をターゲットに正確な縦パスを入れてカウンターをしかけて、序盤戦からチャンスを作っていた。もう1人のツートップ、染野唯月は中盤に降りてパス回しに参加する。