■他会場の結果でざわつく観客席

 京都は後半アタマから入ったFWパウリーニョをうまく使いながら攻撃のチャンスをうかがっていたが、後半25分にそのパウリーニョが1点を返す。それでも2点リードしていた川崎だったが、京都も積極的にシュートを放つなどゴールを脅かす。

 そんな反撃ムードを封じたのが川崎サポーターの声援だ。他会場の日産スタジアムでジュビロ磐田が横浜F・マリノスに先制点を奪取。それに気づいた観客席ではざわめきが起きる。直後、ピッチに送られた声援はさらに大きくなった。その空気が伝わったかのように、川崎はアウェイチームの攻撃をシャットアウト。サポーターの援護射撃を受けながら時間をうまく使い、それでも同時にチャンスをうかがいながら、試合終了のホイッスルを聞いたのだ。

 川崎は3-1で勝利し、横浜FMは磐田に0-1で敗戦。「8」まで広がった勝ち点差を、残り2試合で「2」に詰めることに成功した。それでも、横浜FMは次節も優勝を決める可能性が残っている。奇跡を手にするには、川崎が勝利を狙わなければならない状況に変わりはない。

「(相手の攻撃を)受けずに自分たちから戦いを挑んだ」
 勝因を聞かれた鬼木監督の言葉の通り、残り2戦、逆転3連覇に向けて自分たちから戦いを挑むのみ。

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