■「W杯のようにバイエルン戦に備えた」

 ボルシア・ドルトムントで、ティンガはいきなり強い印象を残した。バイエルン・ミュンヘンとのデア・クラシカーで、決勝点を挙げたのだ。ドルトムントで4シーズンプレーし、113試合に出場することになったのは、そのゴールの影響も大きかったかもしれない。

 2006-07シーズン、ボルシア・ドルトムントは9位でウィンターブレイクに突入。率いていたベルト・ファン・マルヴァイク監督は解任と、散々な状態だった。

 ウィンターブレイク明けの初戦も厄介だった。バイエルンをホームに迎えることになっていたのだ。ファン・マルヴァイクの後任となったユルゲン・レバー監督にとっても、チームを預かって初めてのゲームだった。

 ドルトムントがYouTube公式チャンネルで公開したインタビュー動画で、ティンガが当時を振り返っている。

「新監督が来たばかりだった。当時、僕らはあまり調子が良くなかったんだ。あまり自信がない時には、バイエルンとの対戦がずっと難しくなるものなんだ」

「まずはバイエルンとの対戦が、いかに重要かということを学んだ。ワールドカップに出場するかのように準備をしたよ」

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