横浜F・マリノスは現在、J1リーグで首位に立つ。30試合を消化しており、同じく残り4試合としている2位の川崎フロンターレには勝点8差をつけている。川崎など他会場の結果次第ではあるが、今週末にも2019年シーズン以来3シーズンぶりのリーグ制覇を決める可能性がある。
頂点に向かって、前節も力強く前進した。名古屋グランパスのホームへと乗り込み、4-0の快勝を飾ったのだ。水沼宏太が2ゴールを挙げ、レオ・セアラが得点ランキング2位タイとなる11点目をマーク。終了間際には藤田が譲瑠チマがチーム4点目を挙げて、大勝を締めくくった。
この勝利のある”一コマ”に、Jリーグも注目。ツイッターの公式アカウントで「喜田選手、ぜひ教えてください」と、質問。これは、現在ではJリーグの”恒例”ともなっている、本人にプレーの解説を求めるもの。「水沼宏太 選手のゴールに繋がったダイレクトパスどんなことを考えていたのでしょうか」とゴールシーンについて疑問を投げかけたのだ。
この動きに対して、ハマのキャプテン喜田拓也は誠実に対応。小学生時代から横浜FM一筋で、前回優勝時に涙を抑えきれなかった生え抜きは、その実直な人間性を表した。
Jリーグが質問したのは、後半開始早々のチーム2点目の場面についてだった。このシーンで、まずはアンデルソン・ロペスが周囲の動きも見ながらドリブルでボールを運んでいく。この流れに、喜田も周囲に視線を配りながら、ゆっくりと敵陣を上がっていった。
ボールはA・ロペスから、上がってきた左サイドバックの永戸勝也を経て、ペナルティエリアの角にいるエウベルへと渡った。その瞬間、喜田は両手を広げてペナルティアーク付近でボールを呼び込んでいる。Jリーグの質問を引用ツイートした喜田は、「まずエウベル選手からもらう前に相手に捕まりにくいポジションに入れるように意識しました」とボールをもらう前の意図を明かしている。
パスを受ける直前まで、シュートも選択肢にあったというが、すぐさま適切な判断を下した。
「パスを受ける時はシュートの選択肢を持っていましたが左から、そして前から相手選手がプレッシャーに来るのが見えた上に、水沼選手が良い身体の向きを作ってくれていたのが見えたので直前で判断を変えました」