■日本サッカー協会の英断
大住「それほどに選手の状態は良かったよね。選手がヨーロッパから日本に帰ってくる負担がなかったのに加え、クラブでプレーする状態の良い選手をピックアップして使ったというのが良かった」
後藤「集合してから最初の試合だったにもかかわらず、アメリカ戦は良かった。これまで積み上げてきたものが形を取ってきた」
大住「苦しんだエクアドル戦でも、良いものをたくさん出せたというのは、本当に手応えとしては大きかったんじゃないかな。とにかく、ヨーロッパで2試合したのは、日本サッカー協会の大英断だった。韓国とオーストラリアはホームゲームで、オーストラリアに至っては壮行試合だと銘打っている。日本サッカー協会にとって、ワールドカップに向けての盛り上げや、興業的な意味を考えても、地元での壮行試合にするのが定番だけど、今回のデュッセルドルフで試合をするというのはチームファーストの英断だった」
後藤「ワールドカップで勝って、盛り上がるのが一番なんだからね」
大住「日本サッカー協会のヨーロッパの拠点があるし、日本人がとても多い街だから、デュッセルドルフが日本代表の第2のホームになる可能性は十分にあるよね。西ヨーロッパの中央にあるから、こちらでプレーしている選手が集まりやすい」
後藤「じゃあ日本サッカー協会がお金を出して、まずスプリンクラーを直さなきゃ(笑)。それで、中東勢と連戦の時には、一度日本に集合するのではなく、デュッセルドルフで初戦の“ホームゲーム”をしてから、第2戦のアウェイの地に行けばいい」
大住「公式戦もやるっていうの? そこまでは考えなかったな(笑)。11月のワールドカップの前にも、リーグ戦が終わったヨーロッパの選手がフリーになったらデュッセルドルフに集まってトレーニングして、ドバイに入って大会に備える。そうなったら、完璧じゃない」