■ドイツ代表の怖い形

 しかし、ドイツのサッカーといえばカウンタープレスの本場でもある。ドイツ自体が高い位置から仕掛けてくることは間違いない。たとえば、イングランド戦ではGKのポープに対してドイツの選手がプレスをかけてイングランドの守備陣に混乱をもたらす場面が何度かあった。

 そして、ドイツのプレッシングに苦しみながらも、イングランドはそのプレッシングをかいくぐってボールを持ち出した時にはカウンターで何度かチャンスを作れていた。ハンガリーも、やはりドイツがプレッシングを仕掛けてくる逆を取って両サイドの選手を走らせることでチャンスを作り、そして1点を奪って勝利に結びつけた。

 日本とドイツの戦いは両チームがカウンタープレスをかけ合う激しい試合になるだろう。そして、どちらがより有効にプレッシングをかけられるのか。そして、どちらが相手のプレッシングをかいくぐって攻撃に繋げられるのかの勝負になるだろう。

 また、ハンガリー戦のドイツは後半はDFのティロ・ケーラーを入れてスリーバックに変更。右SBのヨナス・ホフマン、左SBのダヴィド・ラウムのポジションを上げてウィングバックとして、ミュラーをターゲットにしてアーリークロスを入れてきた。

 1点をリードしたハンガリーが引いて守ったからの変更だったが、日本としては実はこの形がいちばん怖いのかもしれない。CBの吉田麻也冨安健洋に加えて、サイドバックにもヘディングの強い酒井宏樹、伊藤洋樹を起用して守ればそう簡単に競り負けるとも思えないが、やはり空中戦では日本が劣勢なのは間違いない。

(3)へ続く
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