■またも采配ズバリ!新潟が大宮を振り切る
首位チームが地力を見せつけた。
9月24、25日にJ2リーグ38節が行なわれ、首位のアルビレックス新潟がホームで大宮アルディージャと対戦した。
松橋力蔵監督率いる新潟は、序盤からボールを握る。最初のビッグチャンスは24分に訪れた。右膝前十字靭帯を負傷し離脱した高木善朗に代わりトップ下に入った伊藤涼太郎が、ペナルティエリア右から抜け出し、右足を振り抜く。先制点かと思われたが、わずかにゴール左へ逸れた。
前半の終盤は際どいシーンを作られた。GK小島亨介をミドルシュートが襲い、ヘディングシュートがポストを叩くシーンも作られる。
63分にもピンチを迎える。MF柴山昌也にゴール正面から左足ボレーを許し、GK小島が身を投げ出して弾き出した。
ボールは保持しているものの、なかなか前進できない状況を打破するために、松橋監督は67分に3枚替えをする。MF秋山裕紀、MFイッペイ・シノヅカ、FW鈴木孝司がピッチに立つ。これが奏功した。
72分だった。秋山が中盤で伊藤にボールをあずける。伊藤は1トップの鈴木に縦パスを入れると、ワンタッチでパスがつながっていく。テンポの良いパス交換で相手守備陣を揺さぶり、ペナルティエリア内へ入った鈴木が相手CBともつれながらボールを残すと、秋山が走り込んでいた。足を止めずにゴール前へ侵入した21歳が、プロ4年目にしてJ2初ゴールをプッシュした。新潟らしい中央からの崩しである。