■「自分たちは自分たちの正しいやり方で示していこう」

 川崎もコロナで苦しんだチームの一つで、7月30日の浦和レッズ戦ではベンチメンバーが上限の7人より少ない5人で挑んだ。しかも、その5人のうち3人がGKという異例の状況だった。

「納得のいかない件に関しては、自分たちがコロナで非常に苦しんでいる中でも、選手が少ない人数でも戦ってきた中でも、到底、選手に納得のいく説明が自分からもなかなか難しい状況だった。その時、話したのも、(裁定委員会の)結果に関しては納得がいかない。ただ、名古屋の選手とかスタッフとかサポーターが悪いわけではない。“中”で起きているところ、クラブで起きているところなので、相手のそういう姿勢は置いておいて、“自分たちは自分たちの正しいやり方でしっかりそういう姿勢で示していこう”と、そういう話はしています。お互い思うところはあると思います、クラブの姿勢とか。疑問を持つところもありますけれども」

 複雑な気持ちはありながらも、目の前の試合に集中する姿勢は変わらない。鬼木監督も川崎の選手も、名古屋グランパス戦に向けた視線はピッチの上に向けられている。

「そのあとのリーグの裁定委員会の結果を踏まえても、やっぱり自分たちとしては非常に受け入れがたいものではあります。それでも、やると決まった以上はしっかりと戦うことが示すべきことだと思います。多く話してしまいますけど、Jリーグに所属している身として、選手にずっとリーグを引っ張っていこうと、優勝とかもそうですけど、魅力的あるものを見せていこうとやっている中で、非常に、リーグに対しても思うところはあります。なので、その面で悔しさはあります」

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