■知念もJ1初得点
ネルシーニョ監督の修正により、次の1点をどちらが決めるかで展開が大きく変わりそうなゲームとなった。
そんななか、57分に得点が生まれる。揺れたのは――柏のゴールネットだった。
浦和は右CKを獲得すると、岩尾からペナルティエリア中央でフリーになっていた明本へボールが渡る。明本はダイレクトでファーサイドに流すと、これに知念が反応。完全にフリーの状態でゴールへと蹴り込んだ。シャルクに続いて知念もJ1初得点となっている。
その後、68~70分にかけてピンチを迎えるもGK鈴木のファインセーブで凌ぎ、時計の針を進めて行く。
そして残り時間が少なくなってきたなか、浦和はダメ押し弾を決める。関根がペナルティエリア左からクロスを上げると、これが北爪健吾の手に当たってPKを獲得。85分、“職人”ショルツがきっちり沈めて4点差とした。
このままクリーンシートを達成したいところだったが、89分に失点。武藤雄樹のシュートをGK鈴木が右方向に弾くも細谷真大に詰められ、得点を許してしまった。
それでも浦和は4ゴールと大量得点での勝利を収めた。何よりも大きいのは、スターティングメンバーが数人代わっても戦術的強度を維持できたことだろう。リカルド・ロドリゲス監督も「試合に出ている選手、なかなか絡めなかった選手と、全員が良い準備ができてピッチで貢献することができる。こういったことが良いチームになる上で重要なことだと思いますし、その過程にいると思います」と語った。
現在9位だが、まだ上位陣との試合もいくつか残っており、ここからの順位アップも十分に狙える。出場機会が少なかった選手も含め、チーム全体で歯車が噛み合っていることを示した浦和はさらなる高みを目指す。