■試合終盤は5バックで逃げ切り体制に!

 開始14分までに2得点を奪ったことで、川崎としては戦いやすい展開に。後半に1点を返されるも、結果的に、脇坂のゴールを決勝点として逃げ切ったのだ。

 逃げ切り方については、潔さもあった。今季、先制しながら追いつかれる、あるいは、逆転を許すなど、逃げ切りに失敗して悔しい思いをしたことが何度もあった。しかしこの日は、後半14分に登里享平に代えて車屋紳太郎を投入。さらに、試合終了間際には山村和也も入れて、5バックを形成した。谷口彰悟ジェジエウ山根視来と組んだ強力な最終ラインは、Dブエノを最前線に配置してパワープレーに出る鹿島の攻撃をはね返し続けた。時間とともに鹿島のボール保持が強まる中で、見事に逃げ切りに成功したのだ。

 また、2度の怪我で戦線離脱していた大島僚太も復帰。18分間ではあるが、ピッチに立つことができた。このまま順調に復帰できれば、ここ数試合でシミッチの存在感が強まる中で、“大島アンカー”というより攻撃的なシステムを採用することができるようになるなど、チームに選択肢を増やすことができるようになる。

 レアンドロ・ダミアンが福岡戦で負傷して、さらにGKチョン・ソンリョンは家族の事情で現在チームを離れてはいるが、逃げ切り、直接FK、大島の復帰などプラスの材料をいくつも並べての白星となった。

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