■「外国人はタコを食べない」?

 アフリカ大陸で誕生した現生人類(ホモ・サピエンス)は、故郷であるアフリカ大陸を出て世界中に拡散していきました。そして、雑食性のヒトという生物ならではですが、その場にあるあらゆる食材を利用してきました。当然、海の近くに住む人たちは海で採れる動植物を食べて暮らしてきたのです。

 ア・コルーニャの人たちが昆布を食べていても不思議ではありません。

 僕が子供のころ(もう半世紀も前のこと)、「外国人はタコを食べない」と言われていました。なるほど、「外人にはタコがグロテスクに見えるんだろうな」と子供心に思っていましたが、あんな美味しいものを食べないはずはありません。

 たまたま、日本に進駐してきたアメリカの兵隊が内陸育ちでタコを食べなかった。その話が広まったのかもしれません。

 スペイン料理では「タコ(プルポ)」は欠かせない食材ですよね。アヒージョの定番です。

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