■数字上は自力昇格が難しくなり……

 勝点55で足踏みの仙台は、首位の横浜FCとの勝点差が「8」に開いてしまった。2位のアルビレックス新潟とも「7」差となっている。前半戦終了時(21節)は新潟が勝点42、仙台と横浜FCが同40と僅差で競り合っていたが、ここにきて勝点差が開いている。

 後半戦になって勢いを失っているのは、数字からも読み取れる。ここまで11試合を消化して4勝3分4敗で、つかんだ勝点は「15」となっている。首位の横浜FCは7勝2分2敗で「23」、2位の新潟は6勝2分3敗の「20」だから、仙台のペースダウンは明らかだ。

 J1参入プレーオフ圏のチームと比較しても、4位のファジアーノ岡山、5位のFC町田ゼルビアは勝点19を稼いでおり、6位のロアッソ熊本は勝点18である。仙台の失速が目につくだろう。

 今シーズンの仙台は、攻撃力を最大の強みとしている。一方で、守備が不安定だ。クリーンシートは8試合あるが、後半戦は25節のヴァンフォーレ甲府戦のみとなっている。守備力を裏づけに勝点を取れていないことが、後半戦の戦いを不安定にしているのだ。

 残り10試合を、横浜FCと新潟が5勝5敗で終えたとする。横浜FCの最終勝点は78で、新潟は77だ。勝点55の仙台が2位以内へ食い込むには、勝点「22」以上の上積みが必要だ。7勝3敗でも追いつかない。

 そもそも、横浜FCと新潟が、残り10試合で5敗も喫するとは考えにくい。仙台はすでに追い詰められている。

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