■8月7日/明治安田生命J1第24節 川崎フロンターレ2-1 横浜F・マリノス(等々力)
神奈川ダービーという要素に加えて、今季の優勝争いの行方に大きく関わるこのカード。川崎フロンターレが25分に先制するも、前半アディショナルタイムに仲川輝人が同点弾を決める。1-1のスコアのまま試合は最終盤まで推移するが、99分にジェジエウが豪快な決勝弾を決めて勝ち越し。川崎が優勝争いに踏みとどまる白星を手にした。
劇的な幕切れだった。後半アディショナルタイムの99分、家長昭博が右サイドから上げたクロスは、ゴールに向かうような軌道でファーに送られる。そこで待っていたのは、CBとして先発出場していたDFジェジエウ。高く飛び上がると、岩田智輝に競り勝ってヘディングシュートを打つ。勢いのついたボールは一度はポストに当たるものの、そのままゴールの中に吸い込まれたのだ。
ジェジエウが最前線にいたのにはワケがあった。そのわずか2分前、屈強なこのブラジル人DFは足がつってしまい、立てなくなってしまったのだ。ピッチに横になり、MFジョアン・シミッチに足を伸ばしてもらい、やっとのことで起き上がった。
ところが、いつものように走ることができない。曲げることが困難な左足を引きずるようにしてプレーに戻ったが、その状態ではCBが務まらないという判断で、前線に入ることになった。途中出場で前線に入っていた山村和也をCBに移したうえでのポジションチェンジだった。