アジアのサッカーカレンダーが大きく変わる。ACL、そしてワールドカップ予選と、フォーマットが別物に変わったと言っていい。この改革は、アジアの地殻変動につながるのか。サッカージャーナリスト・大住良之が考察する。
■世界の潮流に合わせたACLのシーズン変更
アジアサッカー連盟(AFC)は8月1日にクアラルンプール(マレーシア)で開かれた理事会で今後数年間の主要大会の日程などを決めた。
2026年にアメリカ・カナダ・メキシコの3か国共同開催で行われるワールドカップは、これまでの32チームから48チームに出場チームが増やされ、AFCに割り当てられる出場国枠も大幅に増やされる。当然、予選方式も変わる。そのフォーマットと、基本的な日程が決められた。
もうひとつの大きな変化が、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)である。ことし2月の理事会ですでに従来の「春-秋制」から「秋-春制」とすることが決まっていたが、その具体的な日程が発表されたのだ。今回は日本にとってこれからのアジアのサッカーがどう変わるか、考えてみたい。
まずはACLから。2004年以来、2月ないし3月にスタートし、11月に決勝戦が行われるというスケジューツで行われてきた。しかしことしはFIFAワールドカップが11月にカタールで開催されることで、決勝戦が来年(2023年)の2月(19日と26日のホームアンドアウェー制)となった。そしてAFCはシェイク・サルマン会長(バーレーン)が2021年11月の理事会で提案したとおり、2023年以降のACLを「秋-春制」にすることを、ことし2月の理事会で決めたのだ。
「世界の移籍ウインドー(移籍可能期間)と合わせることで、より高いレベルの選手や指導者を獲得できる機会が増え、アジアのトップクラブにとってより大きなメリットがある。同時に、クラブとナショナルチームの日程をよりバランスよく組み合わせることができる」と、AFCは説明している。