■8月3日/JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦 セレッソ大阪ー川崎フロンターレ(ヨドコウ)
満身創痍のチーム状況で、鬼木達監督が抜擢したのは山田新だった。
現在、桐蔭横浜大に通う山田がCFWとして先発メンバーに名を連ねた。7月30日の浦和レッズ戦ではレアンドロ・ダミアンが務めたこのポジションで84分まで出場し、見せ場を作った。
新型コロナの陽性者が続発した川崎フロンターレは、浦和戦で登録人数が上限より2人少ない16人しかエントリーできなかった。しかも、5人しかいないベンチメンバーのうち3人がGKで、そのうち2人がフィールドプレイヤーのユニフォームを着て試合に挑んでいた。純粋なフィールドプレイヤーが2人しかいない苦境。C大阪戦を前にさらにトップチーム関係者の陽性者が2人出た中で、特別指定の山田がチャンスを掴んだのだ。
3トップの中央に位置した山田は、前線から積極的にチェイシング。C大阪が最終ラインから組み立てようとする攻撃を常にけん制し続けた。
FWとしての見せ場ももちろん作った。最大の見せ場は、後半22分だ。マルシーニョが左サイドをえぐって右足アウトサイドでクロスを入れる。ゴール前にいた山田がこれに反応。相手DFよりもいいポジショニングでジャンプして頭で合わせる。これは相手GKキム・ジンヒョンの逆をついた。