EAFF E-1選手権に出場していたサッカー日本代表は、7月27日に愛知・豊田スタジアムで行われた最終戦で韓国代表に3-0で快勝し、2013年大会以来2度目の優勝を飾った。ワールドカップイヤーにおける9年ぶりのタイトル獲得は、何を意味するのか。ベテランジャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■完璧に近い出来だった韓国戦
――初戦から観客の少なさが指摘され、2戦目では中国とスコアレスドロー。しかし最終戦では韓国に快勝して、優勝を果たしました。このE-1選手権の収穫は何だったのでしょうか。
大住「勝てはしなかったけれど、中国戦の内容はそれほど悪くなかったと僕は思う。点は取れなかったものの、初戦よりも動きが活発になったところもあったし」
後藤「第1戦とは比べ物になりませんでしたね。初めて組むようなメンバーで、初戦は一緒に練習する時間もないままに試合をしていた。一方、初戦で出ていない選手たちが4、5日一緒に練習して臨んでいたから、中国戦ではしっかりチームになっていたもんね。さらにその間、初戦に出た選手たちも別に練習をしていたから、韓国戦では完璧にチームとして機能していた」
大住「完璧と言っていいかは分からないけど」
後藤「完璧に近いでしょう。短期間であれだけチームができちゃうということ自体、驚きですよ」
大住「それは後藤さんが強く主張していた、クラブの連係をそのまま持ってくるという試みが成功したということだよね」