1-1での延長戦、114分、決勝ゴールを決めた東京ヴェルディの奈良輪雄太は冷静だった。
「90分で勝ちたいというゲームで、あのような失点をしてタフな戦いになった。普段ではないポジションで、誰よりもフレッシュだった。攻守にアグレッシブにプレーして、チームに貢献したいと思った。それがたまたまゴールになっただけ。個人としてもクラブとしても、なかなかうまくいかない時間が長かった」
奈良輪は34歳だ。
「5年目だが、どの試合も今日この瞬間で選手が終わってもいいというテンションでサッカーをしていた。それがゴールというプレゼントになっただけ。どちらかと言ったらコーナーキックからのセカンドボールを拾う役割。でもボールがこぼれてきた瞬間、シュートしか考えていなかった。味方にはパスしろと言われたし、ゴールが決まるなんて考えていなかった」