■カタールW杯に食い込めるか

 海外組を含めたベストメンバーの日本代表では4-3-3を採用しているが、ここに藤田を当てはめると、ポジションはIHもしくはアンカーだろう。

 しかしIHには田中碧守田英正鎌田大地が、アンカーには遠藤航が君臨しており、この牙城を崩すのは今のところ現実的ではない。ただ、アンカーの遠藤はターンが得意ではなく、ボール保持の際にプレッシングで狙われる機会が増えており、先日のチュニジア戦ではそれが如実に表れた。

 守備面では遠藤に軍配があがるが、攻撃時の能力として藤田はとてもいいものを持っている。このままE-1残り2試合でも躍動すれば、上限が26人まで増えたW杯招集メンバーに中盤の控え枠として藤田が呼ばれてもおかしくない。

 W杯初戦のドイツ戦で敗れてしまい、第2戦のコスタリカ戦で勝利必須となった場合には、遠藤よりやや攻撃的なアンカーである藤田を置くオプションを考慮しておくのも手ではないだろうか。遠藤とは異なるタイプの選手だが、この20歳のMFがサムライブルーに新たなアンカー像をつくるかもしれない。

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