■ドローで首位との勝ち点差広がる

 劇的な同点だったとはいえ、優勝争いを演じる鹿島アントラーズとしては悔しさの方が勝るものだった。鈴木は、「今日みたいな引き分けは、僕個人としてもアントラーズを見ている人としても納得できない」と不満を露わにしたうえで、こうも続けた。

「何人が僕と同じ気持ちを持って次の試合に臨めるか。それが、鹿島が鹿島であらなければいけない理由」

 負けは逃れたものの手痛いドローとなったことで、首位・横浜FMとの勝ち点差は「5」に開いた。消化試合の少ない川崎フロンターレは勝ち点34で鹿島とは勝ち点差4。優勝奪還に向けて、負けられない試合が続くことになる。

「ロッカーで(この試合について)何か言うと、今日に限っては感情論で話すだけになると思うので、今日はぐっとこらえて、またみんなで落ち着いたときに話せたらいい」

 チームに闘う気持ちをもたらす背番号40からこの言葉が出る限り、常勝軍団は崩れない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4