後藤健生の「蹴球放浪記」第117回「握手をした殿下の柔らかな掌の記憶」の巻(1)中村俊輔獲得2年前、イタリア人会長との握手の画像
サウジが所属したフランスW杯1次予選第1組のサウジアラビア・ラウンドのADカード 提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は、世界中を駆け巡る。時には、普段なら接触することもないセレブと、文字通り「触れ合う」こともある。サッカークラブを持つオーナーたちには、ある「共通点」があった。

■イタリアでの破格の待遇

 あまり外国人記者など訪れないようなローカルなクラブを取材に行くと、大歓迎してもらえることがあります。

 たとえば、イタリア・セリエAのレッジーナ。

 イタリア半島最南端レッジョ・カラブリアにある弱小クラブですから、外国人記者が取材に来ることなどほとんどなかったのでしょう。広報担当者は「練習場のどこに入っていいし、誰にインタビューしてもいいですよ。自由に取材してください」と言ってくれました。“破格の待遇”です。

 ビッグクラブでは、そんなことは許されません。ファビオ・カペッロ監督のインタビューのためにASローマの練習場に行った時なんか、クラブハウスで待たされている間、練習の様子が見えないように窓はカーテンで締め切られ、ドアに番人まで立っていたほど「秘密主義」が徹底していました。

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