■チュニジアに狙われたサイドバック

――課題も出た一方で、収穫もありましたね。

後藤「田中も板倉も良かった。三笘のドリブルも、チュニジアくらいのレベルの相手なら通用すると分かったし。ブラジルには、個人で仕掛けて通用しなかったけど」

大住「4試合を振り返ると、伊藤洋輝も収穫だったひとりだよね。ワールドカップまで突っ走れるかなという可能性を感じた。左サイドバックとしては、長友佑都中山雄太との3人中で、攻撃と守備を総合的に考えると、もしかしたら現時点で一番かもしれない」

後藤「難しいね。3人の甲乙をつけがたい」

大住「ただしチュニジア戦の長友は、ブラジル戦で燃え尽きたのか、あまり元気がなかった」

後藤「元気がないし、狙われていたよね」

大住「日本の小さなサイドバックは狙われるんだよね。チュニジアが長いパスを出す時には、長友のところに蹴ってきたもんね」

後藤「ブラジル戦のように元気な長友なら、狙ってもうまくいかないと感じただろうけど、今回は狙いどころだろうなと思われただろうね」

――チュニジア戦では、それまでの3試合と比べて研究されていた印象でしたか。

大住「そう。前の試合から3日しかなかったけど、よく研究して、選手が狙いどおりによくやっていたよね」

後藤「チュニジアは本当に素晴らしいチームだった。当然、ワールドカップで日本が対戦する相手国は、この試合も見るだろうね」

大住「でも、修正できれば、この試合で弱点を露呈した価値はあるのかもしれない」

後藤「ここをやられるとまずいと、自分たちでよく分かったもんね。本大会までほとんど準備期間はないけど、それをどれだけ修正できるのか、ということだよね」

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