■最高評価は?

三笘薫 撮影:中地拓也

 アンカーとしてプレーした遠藤航はA評価。アシストを記録したもののPKを外した堂安律はB+。代表から外れ悔しさをにじませながらオランダで成長。パラグアイ戦ではゴールを奪えれば評価はもっと上がっていただろう。板倉滉はB評価。代表ではCBでプレーすることが多かったが、今回は中盤でプレー。板倉の中盤起用も今後のオプションとなるだろう。先制ゴールの浅野拓磨はB+。まだ大迫勇也の存在を脅かすところまではいっていない。もう2、3点取れていただろう。

 途中出場でミドルシュートを決めた田中碧はA評価。田中がいると、縦パスが入り縦にも速くなる。攻撃にリズムを与えていた。再三のチャンスがあったものの、決定機を外した前田大然と久保建英はC評価。両選手ともにポテンシャルが高いだけに期待値が高い。次で挽回してほしいところだ。

 今回のパラグアイ戦でアピールできたのは三笘薫、原口元気、鎌田大地の3人だ。1ゴールを記録した三笘は持ち味のキレキレドリブルで相手を翻弄。ベルギーで成長したスピード、フィジカルを武器にパラグアイのDFをモノともしなかった。原口は攻守において大貢献。インサイドハーフのポジションに入り攻守で貢献したかと思えば、2アシストを記録。パラグアイ戦でアピールできた一人だ。

 そしてマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)と言ってもいいのが鎌田大地。最高のA+をつけた。堂安律のクロスに頭で合わせてゴールを記録。特に後半の鎌田は無双状態。狭いスペースでのボールタッチからチャンスを演出。攻撃の起点にもなり、パラグアイは鎌田の対応に苦戦していた。

 試合後鎌田は「インサイドハーフがあそこに入っていかないとダメだと思います。4-3-3のチームと試合をしても、強いチームはインサドハーフの選手がああいうところに入って得点を取っているイメージがあったので、狙っていました」と得点シーンについて語った。

 鎌田がインサイドハーフでも十分に実力を発揮できたことは、日本にとって好材料だろう。同選手が「フランクフルトでインサイドハーフとして何試合も出ているので。前から『インサイドハーフはできる』と言っていましたけど、トップ下でもインサイドハーフでも苦ではない。どっちがいいとかはないです」と話すようにどのポジションでも戦える。森保一監督の頭を悩ますことになりそうだ。

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